ゼネコンとは何か?総合建設業の魅力と役割を徹底解説

まずはじめに「ゼネコン」とは何か、わかりやすく、その役割や魅力について詳しくお話しします。

ゼネコンとは、General Contractorの略で

「general」=「総合」

「Contractor」=「請負業者」

つまり、工事全体を総合的に請け負う総合建設業者のことです。

ざっくりとゼネコンの仕事を言うと、工程や品質等の施工管理、専門業者の選定や連絡、法律上必要な書類や発注者・下請業者等の書類の作成等々…

つまり、ゼネコンは工事全体を統括し、工事の円滑な進行と高品質な成果物の提供ができるように貢献しているわけです。

ゼネコンが主導している近年の大型案件の例を挙げると、大阪万博会場の建設やリニア中央新幹線などがあります。

その規模のゼネコンになると、海外でのインフラ整備や災害復興支援など、国内外で多岐にわたる活動を展開しています。

まとめると、ゼネコンは社会の基盤を築く総合建設業者であり、その役割は非常に重要です。以下にもう少し詳しく解説しようと思います。

ゼネコンの仕事内容をもう少し詳しく

ゼネコンの主な業務は、大規模な工事全体を総合的に管理・遂行することです。

たくさんの業者や機械、資材等の段取りをしなければならないため、

「専門業者だけでは段取りできない」という場合にゼネコンが活躍します。

つまり、

「ゼネコン」=「段取り屋さん」

という感じです。

逆に言うと、住宅の建設や舗装の打ち替え、側溝の据付等の小規模な工事では、

専門業者が全て段取りできるので、必要とされません。

次はもっと具体的な仕事内容です。

基本的には、工事を受注した時点で設計図や工事数量が決まっています。

つまり、

「この場所に、こういう構造物を作ってください。

そのためには資材はこのくらい必要で、こういう作業がこのくらい必要です。

金額はこのくらい見ています。」

ということがわかっています。

じゃあ、

「どういう過程で施工しましょうか。」

ということを具体的にしていく感じです。

その工事を行うために以下のようなことを行います。

  • 工程管理
  • 原価管理
  • 出来形管理
  • 品質管理
  • 安全管理
  • 関係各所との調整
  • 協力業者の選定
  • 資機材の発注
  • 書類の作成
  • 現場での測量等
  • 工事写真の撮影

等々…

思いつくままに羅列しましたが、他にももっとあるかと思います。

場合によっては施工だけではなく、企画立案、設計そして完成後のメンテナンスまでを行う場合もあります。

以上は現場の仕事内容ですが、現場の仕事を行うために必要な業務もあります。

いわゆる内勤という仕事で、本社・支店、研究所等で仕事をしています。

  • 設計・研究
  • 積算
  • 営業
  • 経理
  • 総務

等々…

これらもゼネコンに必要な仕事で、たくさんの内勤者のお陰で現場が成り立っています。

一般企業との違い

ゼネコンと一般企業の大きな違いは、業務内容のスケールと専門性、公共性でしょう。

ゼネコンでは、都市のランドマークとなるような大型プロジェクトを手掛けたり、

その成果物が長期間にわたって社会に影響を与えます。

一方、一般企業では製品やサービスを提供することが主であり、

その影響は比較的短期的・限定的です。

また、ゼネコンではプロジェクトごとに異なるチーム編成が行われ、

多様な専門業者と協力する機会が多いです。

そのため、新入社員でも柔軟なコミュニケーション能力やリーダーシップが求められます。

さらに、現場での業務が中心となるため、

全国各地や海外への転勤が発生することも一般的です。

当然、現場が完了したら、別の現場に行くことになるので、その都度引っ越しというのも良くあります。

労働環境においても、工期の厳守や安全管理など、

時間的・精神的なプレッシャーが大きい傾向があります。

しかし、その分プロジェクト完了時の達成感や社会貢献度の高さは、

他の業界では得られない大きな魅力と言えるでしょう。

「地図に残る仕事」と良く言われますが、意外と誇らしいものです。

会社の規模による違い

ゼネコン業界には、大手から中小規模の企業まで多種多様な会社が存在します。

結構、個人の受け持つ仕事の範囲が違うと思うので、簡単に違いをまとめます。

個人の性格や適正によって、合う・合わないがあると思います。

大手ゼネコンでは、国家的プロジェクトや海外案件など、スケールの大きい仕事に携わる機会が多く、最新の技術や高度なマネジメント手法を学ぶことができます。

組織体制もしっかりしており、教育研修制度やキャリアパスが明確です。

大手企業は、

  • より専門性が高い
  • 一つの現場が大きく、期間が長い

一方、中小規模のゼネコンでは、一人ひとりの裁量が大きく、幅広い業務を経験できます。現場での実務だけでなく、設計や営業など多岐にわたる役割を担うこともあり、

ゼネラリストとしてのスキルを磨くことができます。

中小企業は、

  • より広い範囲の仕事をする
  • 一つの現場が小さく、期間は短い

会社の規模によって、業務の内容や働き方、求められるスキルセットが異なるため、

自分のキャリアビジョンやライフスタイルに合わせて選択することが重要です。

福利厚生・給与

ゼネコン業界の福利厚生や給与体系は、他業界と比較しても充実している傾向があります。

大手企業では、基本給に加えて各種手当(住宅手当、家族手当、現場手当など)が支給され、

年収ベースで高水準を維持しています。

ボーナスも業績連動型であり、業績によっては大幅な増額も期待できます。

福利厚生面では、健康保険や厚生年金はもちろんのこと、

資格取得支援制度などが整備されています。

また最近では、育児休業や介護休業などの制度も充実しており、

長期的なキャリア形成をサポートする環境が整っています。

工事の進行状況によっては、残業や休日出勤が発生することもあります。

しかし、働き方改革のお陰もあって、残業や休日出勤はかなり減ってきています

逆に言うと、手当が減った分、給与も減っているのが現状です。

サラリーマンである以上、休日と給与の関係は切っても切り離せません。

ワークライフバランスを取るための自己管理が求められますね。

中小企業の場合、給与水準は大手に比べて若干低いものの、その分柔軟な働き方が可能な場合もあります。

まとめ

ゼネコン業界は、社会の基盤を築く重要な役割を担い、その仕事は多くの人々の生活に直結しています。

大きな責任とやりがいを感じながら、自身のスキルやキャリアを磨くことができる魅力的な業界です。

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